建築家、故・渡邊洋冶の建築を見に行きました。

東京都新宿区大久保にある、通称「軍艦ビル」です。

これは第三スカイビル、鉄のマンションなどとも言われ、1970年代に建設された地上14階、地下1階のビルです。

職安通りに面するこの建物は、大学時代に知り、友人達と内部を見学させてもらった経験があります。

その時感じた、鉄の圧倒的な存在感が脳裏から離れません。

今改めて見ても、その迫力は全然、色褪せていませんでした。

渡邊洋冶は建築界では鬼才、異端な存在でした。

奔放な言動や行動力と、繊細な図面表現やディテールなど、静と動を併せ持つ建築家でした。

「建築家たるものは、水一滴の処理についても、心を配らねばならない」と、書かれていたのを読んだことがあります。

建築家の職能の重さと、仕事に対する真摯な姿勢に心を打たれました。

「軍艦ビル」は現在の建築スタイルから大きく離れた存在ですが、逆にスパイスの効いた新鮮さを感じます。

時々、こういう激しい建築を見て刺激をもらっています。